【生産者インタビュー】手書き扇子の塩庵(しおあん)

【生産者インタビュー】手書き扇子の塩庵(しおあん)

メディア情報

手書き扇子を販売した経緯

普段は舞扇の絵付けの仕事をしております。これまでの仕事で得たことを活かして、いろんな方が手にとっていただける普段使いの扇子をあえて手描きで作りました。ありそうで実は他では無い柄を意識しております。

2023年より、地域の伝統工芸である固形墨本体への彩色工程もお手伝いしております。そこで感じたことを踏まえ、固形墨のために「自分でできることは何か」と考えた結果、奈良墨扇子作りは始まりました。

墨も奥が深く、種類や濃度によって色合いが異なります。あえて墨絵にはせず、しけ引きによって、墨色の美しさを形にしてみました。


手書き扇子の魅力点と特徴

しけ引き扇子や奈良墨扇子は単純な柄ですが、同心円で刷毛を何度も重ねることによって色を出しております。

 

扇子は大きく分けると、骨作り、紙作り、加飾(絵付けや箔押し)、仕立ての4工程があり、全て分業で行われております。
様々な事情による担い手不足により、従事する職人の数も減っております。 


お客様からの嬉しい声

手描きの柄の扇子は涼を取るためだけでなく、柄によっては季節に合わせて、飾ってお楽しみいただいている声もいただいております。

飾って楽しんでいただけていることは大変嬉しいことです。



MADE IN JAPAN PRIDE

扇子を作るためには、さまざまな人や道具が必要です。そのどれか一つでも欠けてしまうと難しくなります。将来につなぐ一歩として、自分ができることは何かと考えながら作っております。

仕事に適している筆や刷毛、顔料を作る人も少なくなってきました。
今ある物を大事に使いつつ、新しく使えるものを日々探しております。
弟子入りはできなかったため、お取引先や先輩職人方からいただいたアドバイスと、先人の仕事を手本にして、絵付けの仕事を学んでおります。


頭では方法がわかっていても、形にするのに苦戦することはよくあります。
絵付けの工程だけでも、習得したいことはまだまだあります。
難しいことほど、実現できたときの喜びはひとしおです。それに向けて日々精進しております。

 

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